FMラジオ7

「ラジオ&ワイヤレス回路の設計・製作」(鈴木憲次著 CQ出版社)第五章のFMラジオ。2009年9月~10月製作。

更新:2009/09/22, 2009/10/10, 2009/10/17, 2014/12/14


製作

  • トランジスタは3個とも指示されているものが入手できた
  • コンデンサは5pF,7pF,10pFなどと細かい数字が指示されているが、その通りに揃えた
  • バリコンについてはFMでも使えるものはどうしてもジャンク品になってしまうので、バリキャップを使ってみることにした。試行錯誤できるように基板上にはソケットを付けてある。
  • コイルL1は107ページにある通りに製作した。
  • 電源は電池6個ではなく、7809で9Vを供給することにした。
  • 他のサイトでも指摘されているとおり116ページの実体配線図にはいくつか間違いがある。改めて部品レイアウトを検討した(と言っても間違い箇所を修正し、バリコンに替わるコンデンサのためのソケットを配置し、7809による電源部を追加したぐらい)。

バラック配線で組んだところです。まず、ジャンク品のポリバリコンを使っているが、微かにどこかの放送(らしきもの)が聞こえるという段階。ここから先の調整はちゃんとしたケースに組み込んでからでないと困難かもしれません。

(ここまで09/09/22)

バラックのままの状態で同調部、OSC部ともにバリコンをバリキャップダイオード(1SV101)+セラミックコンデンサの組み合わせに変更してみました。
先のポリバリコンを使った場合よりは良く受信できるのですが、ノイズ(発信音)が大きくてとても実用性はありません(バリキャップに電圧を供給する配線が長すぎるためだろうか)。

金属ケースに正式に実装しました。
バリキャップダイオードに電圧を供給するVRは同調部とOSC部それぞれに別に用意することにした。

左は同調部・OSC部の回路図です。 Cx/Cyのコンデンサを色々取り替えてみてベストな組み合わせを探してみました。
(47pF/7pFのコンデンサは元々の回路にあるもの)

手持ちの10pF~100pFのコンデンサで試してみたところ、Cx=100pF, Cy=15pF の組み合わせがベストなようです。NHKといくつかの民放が良好に受信できます。ただ、Cxに対してもう少し大きめの値も試してみたいところです。

(ここまで09/10/10)

Cxに120pF, 220pFも試してみましたが、結局100pFがベストな感じです。

コンデンサの根本をハンダで埋めて固定しました。(その前に、OSC部の1SV101と15pFのリード線を短くしてみましたが、そうすると低い周波数の局が同調範囲外に外れてしまいます。従って左の写真の様にリード線をそのままにして固定しました。)
もう一組のソケットは不要となった。

完成

当地の主要な局は大体良好に受信できます。コミュニティ局"FMわっち"と、送信所が遠くて送信出力が一段落ちる"Radio-i"があまり良好でないのは仕方ないですが。

それよりも謎なのは送信所が最も近く、かつ送信出力もある"岐阜FM"(80.0MHz/1kW)が良好とは言い難いことです。ここよりも周波数の低い局"ZIP-FM"(77.8MHz/10kW)も高い局"FM AICHI"(80.7MHz/10kW)もきわめて良好なのに(この2局は高出力とは言え送信所は遠方です)。さらに岐阜FMと送信所が同じ場所にある"NHK岐阜"(83.6MHz/1kW)も良好です。
岐阜FMはFM AICHIと多くの番組が重複していますし、独自番組で聴きたいものがあるわけでもないので、まあよしとします。

感想

性能についてはあまり期待していなかったのですが、予想外の感度で驚きました。回路についてはよく分からないのですが、鈴木さんの設計は結構良くできたものみたいです。
(OSC部と同調部のチューニングを分離してしまったのが良かったのか)
(ここまで09/10/17)


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