はじめに 別ページにあげてあるマイコンボード実験のテスト回路のため、電子回路関係のサイトを見て回っていたら電子マスカットというたいへんおもしろいサイトに行き当たりました。このサイトを見て久々に「"ハードウエア"の心」を刺激されました(「ラジオの製作」「初歩のラジオ」とか読んでいた時分を思い出す)。そこに紹介されているステレオアンプの製作記事に従って製作したのがこのステレオアンプです。(注1) 下の写真は完成した姿。 ![]() ただ、パワーアンプに使われているIC(TA8201AK)の入手方法が不明だったので、通販サイトで入手可能なICの中からTA7240APを探し出して使ってみました。(注2) 半導体部品やACアダプタなどは通販サイトで購入。抵抗・コンデンサなどの大多数や小物部品は名古屋の大須で購入。ケースや一部のコンデンサは大阪へ行く機会をとらえて日本橋で購入。部品代総額は正確には不明だが10,000円をすこし超えるぐらいだと思う(注3)。08年3月から部品集めを始めて、5月初めに一通りそろった。
5月連休を中心に製作。所要日数は6日ぐらいだった 製作の経過 | |
![]() | フロントパネルにスイッチ(電源スイッチと入力セレクタ)、発光ダイオード、ボリューム(音量、トーンコントロール)を取り付け。穴あけはハンドドリル+リーマーによる。パネルは結構分厚いのでハンドドリルによる穴あけ作業はたいへん。 |
![]() | フロントパネルの裏 |
![]() | リアパネルに入出力端子、ヒューズボックス、DC端子を取り付け。 |
![]() | リアパネルの裏 |
![]() | 両パネルをケースに取り付けた。ヒューズボックスがかなり大きい...。 |
![]() | パワーアンプはTOSHIBAのデータシートのサンプル回路の通りに製作。なお、マスカットさんのパワーアンプの入力にあるアッテネータ(R16+R17)の必要性が自分に判断できなかったので、ボードのレイアウトに場所だけ確保して最初は無しで製作した。(最終的にはホワイトノイズ対策で追加。) |
![]() | ボードに部品をはめ込んでリード線の間隔やボード上の専有面積を確認しながらパワーアンプのレイアウトを検討。1,2,3,..../A,B,C,...はユニバーサルボードにある行番号、列番号。 ICをその他の部品の近くに置きヒートシンクを外向きにするかそれともICを外向きヒートシンクを内向きにするか迷った。ICを内向きにした方が配線は短くなるけど他の部品がICの発熱にさらされることになる。 結局次の写真のような実装になった。 |
![]() | パワーアンプの部品実装。 |
![]() | パワーアンプの部品実装。ハンダ付け面の写真を撮り忘れました。 |
![]() | プリアンプの部品実装。部品のレイアウトはマスカットさんのものそのまま。 |
![]() | フロントパネルのボリューム周りの空中配線。ここもマスカットさんのまま。 |
![]() | 両アンプのボードをケースに組み込み、配線まで終了。やはりヒューズボックスのおかげで窮屈になった。 |
この段階でのトラブルシューティング。
| |
![]() | CDで試聴。試聴盤は Miles Davis "Four & More" |
![]() | FMで試聴。名古屋のRADIO-i 受信中。 |
この段階でのトラブルシューティング。
| |
終わりに 自力で設計した部分はほとんど無いため自画自賛にならないと思うのではっきり書けますが、良い音です。古ぼけた中古アンプやイヤホンの音に慣れていた耳にはすごく良い音に聞こえます。バロック音楽の通奏低音が良く聞こえるようになった感じがします。ひさびさの電子工作の結果としては満足できるものになった。 動作中ヒートシンクが結構熱をもつのでそれが周辺部品に与える長期的影響が心配ではあります。 部品の入手と知識(データシートや人の持つ)の入手におけるインターネットのありがたさを実感しました。 (以下加筆2011/05/15) 転居の際、残念ながらこのステレオアンプは実家に置いてきました。果たして再び使う日が来るのか。 |
注
更新:2008/05/28, 2011/05/15