FMラジオ10 (FM-TEA5767-M)

FM-TEA5767-M(aitendo)使用のFMラジオ。2011年5月の連休を中心に製作。

更新:2011/05/12, 2014/12/14


回路

  • この回路図は完成した後で清書したものです。
  • PIC24FJ64GA002は多くのピンが余って、少々オーバースペックでした。
  • FM-TEA5767の制御は最終的に3Wire busを使ったが、最初I2Cでやろうとしたためプルアップ抵抗が残っている。
  • ステレオジャックへ出力するときはステレオ/モノラル選択可能。内蔵アンプを経てスピーカを鳴らすときはモノラル専用としています。
  • オーディオアンプのNJM2073は手元にストックされていたもの。BTLで使ったが出力が有りすぎたため、後でVRに抵抗を接続して調整した。

製作上の最初の関門はFM-TEA5767のハンダ付けでしょう。そこで、ここから製作を始めた。
普通の2.54mmピッチのユニバーサルボードの裏から部品のリード線の切れ端を延ばすことでハンダ付けができました。

オーディオアンプ部を残してハンダ付けが終わったところで受信テスト。 1局を受信するだけのプログラムを作って受信できることを確認しました。

当初は I2Cインタフェースを使ってみるつもりだったが、どうにもうまくいかないので3-Wire busインターフェースにしたらあっさり成功した。この時点のソースはこちらこちらのサイトのプログラムを参考にしています。

ケースへの組み込み完了。ケースはタカチのYM-150。

プログラムソース

プログラムの開発には、MPLAB C30 v3.25 + MPLAB IDE 8.66 を使いました。ソースの最終版はこちら
  • 受信対象局をプログラム中にハードコーディングしている。SW1を押すごとに順に切り替えていきます。
  • HCC(High Cut Control)は遠距離局に対して使うと多少SN比を改善するようだ。これも局ごとにハードコーディングすることにした。
  • チャッタリングのソフトウエア的な対策は自己流です。大体うまくいきますが、たまにスイッチを押しても選局が切り替わらないことがあります(仕事で作成するソフトではないので、このままでよしとします)。
プログラムの書き込みには PICkit2 を使っています(左の写真)。

完成

なかなかの高感度で、NHK名古屋とFM愛知は良好に受信できます。
FM-TEA5767-Mは周波数の低い局を受信できないとの情報がネット上にありますが、確かに77.8MHzが受信できません(80.0MHzは受信できています)。
低い周波数を受信するための改造法がネット上で報告されていますが、非常に細かい作業なので止めておきます。

消費電流
"チューナー・モード"(ステレオジャック出力、オーディオアンプはオフ)のモノラルでは19mAぐらい、ステレオにすると20mAを少し上回るぐらい、だった。 FM-TEA5767-Mについてaitendoの公表している値は12.4mA(標準)で、それにLEDやTA48033自体の消費が加算された感じでしょうか。
PICのSleepは効いていると思われます。プログラムのSleep()をすべて外すと消費電流は26mAぐらいにまで増えました。

感想

FM-TEA5767-MはFM放送の受信部分が(一応)完成されているので、このモジュールを使った製作の焦点はむしろそれを制御するマイコンとその周辺にある、と言えそうです。周波数を表示する液晶ディスプレイを付けたり、サーチ機能を付けたり、EEPROM内蔵のマイコンを使って受信中の局を記憶しておき、電源の投入時にその局から始める、などが考えられます。

左の写真はヘッドホンアンプとの組み合わせ。


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