RXマイコンによるMP3プレーヤ

RXマイコン(インターフェース誌2011年5月号付録)によるMP3プレーヤを同誌6月号の記事に従って作成してみた。

更新:2011/05/21, 2011/05/25, 2011/06/05, 2011/07/31


きっかけ

書店でたまたま手にしたインターフェース6月号にマイコンを使ってMP3プレーヤを製作する記事が載っているのを発見。 この記事に釣られ、マイコンそのものが付録として付いている5月号も書店の店頭に並んでいたので一緒に購入した。

開発環境テスト(1) - HEW

マイコンの開発環境を仕事用のPCにインストールしたくないので、実験用のノートPCで使えるかどうかを最初にテストした。 メーカが正式にサポートするのはWindowsXP以降なので、実験用PC(Windows2000)で使えるかどうかが問題になります。

先にテストしたのは評価版開発環境(High-performance Embedded Workshop バージョンは4.08.00.011)です。
6月号のCD-ROMに含まれているMP3プレーヤのソースをこの実験機でコンパイルできることを確認しました。(左はコンパイルメッセージです。)

開発環境テスト(2) - FDT

続いて FDT (評価版フラッシュ開発ツールキット V.4.07 Release 00)をテストしました。(インストール自体はFDT,HEWの順。)

ところがFDTの起動時に「The Security file in use is corrupted or out of date. Request a new UNLOCK key and enter it here.」というメッセージのダイアログが表示されてしまいます。正しいUNLOCKキーを入力できなければ先へ進むことが出来ず、プログラムを終了させるしかありません。どうも製品版がダウンロードされてしまった(?)ような感じです。
USBドライバは正常のようで、マイコンボードをUSB経由でPCにつなぐと確かに認識されてデバイスマネージャに表示されます。

結局、インターフェース誌の編集部にメールで問い合わせてみることにしました。「雑誌記事はVer 4.06ですが、現行のVer 4.07との違いについて何か情報はありませんか?」という感じで。
評価版なので応答があるかどうか分かりませんが、ルネサスにもHPの問い合わせフォームから問い合わせてみました。
(ここまで 2011/05/21)

問い合わせに対する回答と一応の解決

インターフェース誌編集部とルネサスの両方から回答がありました。
どちらもいろいろ書いてあったけど、要するに「そんなはずは無いですよ」ということです...(もちろんつっけんどんな文面ではなく丁重なものでした)。

さっそくデッドロックに突き当たってしまいましたが、FDTのダウンロードページに対応OSのバージョンの記載が見あたらなかったことを思い出しました。HEWはうまくいったので気にしてなかったけどもしかしてWindows2000がまずいのかと思い、確認したところその情報はPDFにあることを発見。

それによると Windows2000をサポートするのはVer 4.06まででした。

現行のVer 4.07とは"0.01"しか違わないのに?と思いつつ、Ver4.06を使ってみたところ解決(?)しました。(ルネサスのダウンロードページにVer4.06へのリンクはありませんがインストールファイルのURLを直打ちしたらダウンロードできました。ファイル名にバージョン番号を含んでいるので推測できます。)
(ここまで 2011/05/25)

MP3プレーヤのハードウエア製作

6月号95ページの回路に従って製作(ただしTxD2からシリアルポートへの配線はしていない)。SDカードソケットにはサンハヤトのCK-35を使用。

MP3プレーヤのプログラム実行

6月号付録CD-ROMのプログラムをそのままロードして実行してみた。たしかに再生できます。

(ここまで 2011/06/05)

感想

RX62のDACは10bitということで音質的には期待していなかったのですが、実際聴いてみると全然問題有りません(!)。iPodに負けない、と言ってよいです(iPod自体、高音質のオーディオ機器では無いでしょうが)。
そこで、作品としてまとめることにしました。→ 次のページ

左の写真:ヘッドホンアンプにつないで聴いてみる。
(ここまで 2011/07/31)


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