FMラジオ

このFMラジオは最終的に失敗に終わりました。FMラジオ3でLA1800に再挑戦して成功しています。(09/05/15)

更新:2008/11/24, 2008/11/30, 2008/12/07, 2008/12/09, 2008/12/20, 2008/12/24, 2008/12/26, 2008/12/29, 2009/05/23, 2009/06/27


仕様

  • 三洋電機製FM/AM 1チップラジオ用IC LA1800 によるFMラジオ。
  • ICのAM部分は使わない。
  • オーディオアンプ+スピーカを付けて単独で使えるようにする。

回路1

LA1800の1番ピン(FM OSC)に使うコイルの仕様が不明なので、点線で囲った部分を色々取り替えて実験した。 LA1800周りの回路は、データシートの応用回路例と ELECTRONICS SHELVES [ 趣味の電気工作 ]さんの LA1800を使ったFMラジオ の回路を参考にしました。LA1800内蔵のイヤホンアンプを使わないでオーディオ出力をアンプに渡す、という同サイトの 案を取り入れました。

オーディオアンプにLM386を使ったのは単に手元にあったから。LM386周りの回路は「PICマイコンのインターフェース101」 (小川晃著 CQ出版社)の218ページの回路例を参考にしました。

電源は当面LA1800とLM386別々に供給する。音量調整に半固定抵抗を使っているのも当面の処置。

製作1

メインボードの製作は08/10/05から開始したが写真を残していない。
ボードにはサンハヤトのICB-01Bを使ったが、デッドスペースが多くできてしまうので小型実装には向かない。
回路図ではLA1800の16,17番ピンにつながっている75pFのコンデンサは実際には9pFと65pFのコンデンサを並列接続しており、合わせて74pFである。

実験1

スピーカは回路図のOUTPUT-1に接続。LA1800の電源は単三電池2個、LM386の電源はスイッチング電源を使用。 コイルはFCZ07S144、抵抗は2.2KΩ。

スピーカからは発振音しか聞こえない...。

(ここまで08/11/07の作業)

実験2

バラックではチューニングがしにくいので、以前FMチューナを作成したときに使ったケースに収めた。 また、オーディオアンプが発振しているようなので出力を回路図のOUTPUT-2から取り、 パソコンのオーディオ入力に入力した。

各FM局を受信できることを確認。ただし当地で最も周波数の高いNHK岐阜(83.6MHz)は、 コイルのコアを相当押し込み、なおかつバリコンをほとんど抜いたところでようやく受信できた。
ボディエフェクト激しい。またパソコンのボリュームを最大にしないと十分な音量にならない。

実験3

コイルはFCZ07S80、抵抗は3.6KΩ。

コイルのコアをいかに調整しても受信できなかった。

実験4

コイルはトロイダルコア(T-37-12)に20回ほど巻いた。抵抗は1.5KΩ。

受信できるにはできるが感度悪い。FM岐阜をなんとか受信できる程度。

(ここまで08/11/09の作業)

製作2

結局コイルとしてFCZ07S144がよさそうだ、ということでコイルと抵抗(3.6KΩ)をメインボードに実装した。 チューニング時のボディエフェクトは相変わらずなので、アクリルパイプでバリコンの軸を延長した。

ZIP-FM(77.8MHz)、FM岐阜(80.0MHz)、FM AICHI(80.7MHz)、NHK名古屋(82.5MHz)、NHK岐阜(83.6MHz)の受信を確認。 配線が多少整理されたためか、高い周波数の局もある程度バリコンに余裕ができた。とは言っても85MHzぐらいが限度かもしれない。

(ここまで08/11/24の作業)

今後

  • オーディオアンプが発振している(?)のを解決する
  • 電源回路を決める

実験5

LA1800の電源は今まで通り単三乾電池2個。オーディオアンプの電源を単三乾電池4個で供給したところ まったく正常に動作した(この電池4個は少し古いので実際には4V程度しか供給していない)。 7cm径のスピーカが十分な音量で鳴った。
とすると、以前(実験1で)動かなかったのはなぜだろうか。(スイッチング電源が原因?)

(ここまで08/11/27の作業)

回路2

ツェナーダイオードでLA1800用3V電源を作って電源を一本化する。

実験6

電源回路をブレッドボードに組んで動きを確認した。

製作3

電源回路をメインボードに組み込む。

今のケースにスピーカと電池も納めることは困難なので大きめのケースを調達することにする。

(ここまで08/11/30の作業)

製作4

電池を外付けにすれば今のケースに収まりそうなので、そのままこのケースを使っていくことにした。
前面には電源スイッチ、バリコン、ボリューム(30kΩ A)、背面にはアンテナ端子。ボード上の半固定抵抗は付いたままだが、電気的には浮いている。
バリコンの軸を延長するため、バリコンをケース前面に直づけするのでなく、少し奥に配置した。

製作4(続き)

ケース上ぶたにスピーカを取り付けた。スピーカの穴が多すぎるが、これは使う予定だった10cm径のスピーカが断線してしまったので、手持ちの7cm径のスピーカを使うことになったため。

製作4(続き)

同調がどうしてもバリコンの端っこになってしまうので、バリコンの軸に付いた羽根を一枚曲げて容量を無理矢理減らしてみた。曲げた羽根を取り外してしまいたいのだがラジオペンチではできなかったので、このまま使っている。(軸の回転角に対する容量の変化が滑らかでないが)
10pFぐらいのバリコンを使えばちょうど良いのかもしれないが、まずは今ある部品で対処してみる。

回路3

ここまでの全回路。電気的には無意味な半固定抵抗も実際の基板上に残ったままなので回路図上も残してある。

完成(?) 挫折(?)->中止

以前に作成したFMチューナに繋いでいるアンテナを使ってみた(左の写真。FMチューナの上に載せてある。FM受信プリアンプはオフ。)。
当地の主な局のうち、ZIP-FM、岐阜FM、FM AICHI、NHK名古屋、NHK岐阜、が良好に受信できる(チューニングにもそれほど苦労しない)。FMチューナーで苦労したRADIO iも十分実用的な受信ができた(ただしチューニングが微妙)。
(ここまで08/12/06,07の作業)

しばらくこの状態で使っているが、ときどきプツンと音が消えてしまうことがある。こうなってしまうと電源スイッチを切り、しばらくしてから再起動するしかない。(「ブレッドボードラジオ」というサイトで、TA7792Pを使ったFMラジオでも同じような現象が報告されている。同じ原因かはわからない。)(08/12/20)

単に電池が消耗していたのが原因だった。単三電池4個で3Vぎりぎりになっていた。電池を交換したら直った。(08/12/24)

ひん曲げてあっただけのバリコンの羽根を完全に取り外すことができた。ところがそこから全く受信できなくなった。バリコンをどう回しても、バリコンの羽根やアンテナにさわっても一様なノイズが出るだけである...。ハンダ付けの不良かもしれないが、チェックするには配線を外さなければならない...(>_<)。余計なことをしてしまったか? (08/12/26)

ハンダ付けをチェックしてみたが状況に変化無し。このFMラジオの製作をいったん中止する。もう一度20pFのバリコンを使ってみるか、あるいはLA1800を入手して最初から再挑戦してみたい。
全く受信できなくなる前から周波数の高い局(82MHz以上)が全く受信できなくなり、受信できていた周波数の低い局もノイズが多くなってきた印象があったので、バリコンの羽根を取り去ったことが直接的な原因ではないかもしれない。(08/12/29)

LA1800に再挑戦した(FMラジオ3)(09/05/03)。

その後 (AMラジオ実験)

LA1800はAMラジオとしても使えるので実験してみた(AM用ポリバリコン+バーアンテナBA-200)。
少なくともLA1800の"AM部分"は死んでいないことが確認できる。
(2009/05/23)

その後2 (スーパー方式AMラジオ実験)

周波数変換回路を付けてスーパーヘテロダイン方式AMラジオにする実験をAMラジオ6でやってみた。
(2009/06/27)


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